J-Auto-ISAC加入の経緯
当社は、Japan Automotive ISAC法人設立前の、まだ組織が自動車工業会の内部組織(ワーキンググループ)であった時代から、その活動理念に共感し、寄り添い、参画してまいりました。自動車および自動車に関連するサービスの安全、安心を目指し、事務局の運営等を通じて協働する中で2021年に法人化され、それまでの当社の貢献が大きく評価された結果、パートナー会員としては唯一の「プライムパートナー会員」を賜ったと理解しています。その後も今日まで、技術委員会を始めとする多種多様な活動に参画し、その会員資格の名誉に報いられるよう引き続き貢献していきたいと考えています。
互助関係による共通課題解決と「現場感覚」を掴める場
当社は、2024年4月現在、技術委員会の3つのワーキンググループ(情報共有WG、スキルアップWG、課題抽出&解決推進WG)に参加しており、その中で5つのSWG活動に直接的に関わっています。
技術委員会では、現代または将来の自動車が直面する様々な技術課題について、WGおよびSWGに参加している各会員が一丸となって、その対策を講じられていますが、ここに参加する最大のメリットはやはり、「自社の悩みや課題が持ち込めて、他の会員と一緒に対策が検討できる」ことではないでしょうか。もちろん、一方的に課題を共有するわけではなく、各社が持ち寄った課題の共通項を見出し、会員自らが分担された役割を担うことで貢献する、いわゆる協働の構造で活動を推進されているため、互助関係の形成が前提となります。一方で、自社のリソースやスキルだけでは解決しづらい業界共通の課題に対しては、海外事情を含めた最新の技術動向が共有されたり、これまでにない観点から解決案が提示されたりすることもあるため、多様なベネフィットを享受することができると考えています。
また当社では、自動車および自動車関連製品を開発または製造しているわけではないため、どうしても「開発現場事情」や「製造工程で発生する問題」といったような、いわゆる「現場感覚」を掴みづらいところがあります。この点においても、会員の皆様から寄せられる問題・課題、共に取り組む中で他では得られない知見に触れることができ、その結果、より地に足の着いた業界貢献ができていると考えています。
J-Auto-ISACの魅力の開拓
先述の通り、当社は技術委員会の3つのWG、5つのSWG(協同演習SWG、フォレンジックSWG、SBOM-SWG、グローバル連携SWG、脆弱性対応SWG)に参加しています。またそのうち3つのSWGでリーダーを担っており、いずれの活動においても、当社のサイバーセキュリティ専門家の知見とグローバルな連携によってJ-Auto-ISACに貢献したい、そして、J-Auto-ISACの魅力を常に開拓したい、と考えています。
具体的には、今後、以下のような点でさらに貢献していきたいと考えます。
● 日本、北米および欧州のそれぞれのAutomotive ISACにパートナーとして参加しているデロイトとしての、各国のメンバーファームを連携させた活動貢献
● サプライチェーンの外側に位置する立場として、当事者からは見えづらい問題に客観的視点を持ったアプローチによる、自動車メーカー様およびサプライヤー様の双方に利する総合的な解決案の提示
● 当社が提供する、『情報セキュリティマネジメントシステムの構築支援サービス*1』や、グローバルに展開する『サイバーインテリジェンスセンター(CIC)*2』のケーパビリティに裏付けられた、高い専門性による活動貢献
*1) 情報セキュリティマネジメント体制構築支援|サービス:サイバーリスクサービス|デロイト トーマツ グループ|Deloitte
*2) サイバー インテリジェンス センター(CIC)|サービス:サイバーリスクサービス|デロイト トーマツ グループ|Deloitte